宗教 モンゴル民族の宗教は、大別して民間信仰と外来宗教に分けられる。前者は主としてシャーマニズムなどと呼ばれる自然信仰であ り、後者は仏教である。モンゴルの民間信仰の資料が豊富になるのは13世紀の「モンゴル秘史」成立後で他の文化と同様、仏教 受容以降である。チベット仏教がモンゴルに根付くのは、16世紀のモンゴル語仏典の登場によってである。チベットのみならずウイ グル仏典の影響が少なくない。
1578年、当時モンゴル高原で権勢を振るった王アルタン・ハーンは青海にチベット改革派仏教のゲルク派より高僧ソナムギャンツ ォを招き、彼にダライ・ラマの称号を贈り、それ以降モンゴル人は仏教を公の宗教としてきた。
社会主義時代、仏教は禁止されていたが1990年代より復活し、今もモンゴル人の心の拠り所として求められている。
1930年代、“モンゴルのスターリン”チョイバルサンの指導時代、活仏、多くのラマ(僧)が逮捕され、多数の寺院が破壊された。最近 までウラーンバートル市のガンダン寺だけ活動していたが民主主義に移行したことにより荒廃した寺院も修理されたり新しく建立さ
れている。民主化とナショナリズム高揚のなかで復活した仏教をブームのように言う人もある。 西部モンゴル(主にバヤンウルギー県)に居住するカザフ族の宗教はイスラム教である。
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